とはいえ、小難しく話をしても答えは出ませんね。
ここで、とある大学のウッドデッキの照明計画についての資料を紹介したいと思います。
ウッドデッキの様子
照明計画はいたって簡素なもので、普段、喫煙所として使われているウッドデッキの
段差部分にいくつか電球を配置してライトアップするというものです。
照明計画のイメージ
実際に設置されるには至らなかったので計画段階のイメージではありますが、
それでも十分にライトアップによって生まれる空間の特別性が感じられ、
そして、デッキ沿いに添えられた灯りは人々を滞留させる空気感を生み出しています。
夜の「灯り」の持つ力が十分に、端的にうかがい知れるのではないでしょうか。
冬の寒い夜に焚き火を囲んでどこか安堵に似たようなあたたかさを周囲の人々と共有したり、
ライトアップされた街並みやランドマークを見て心が華やいだり、
人々は、暗闇に灯る灯りにどこか物理的な明るさ以上に、心の中がじんわりと照らされるような懐かしさを覚え、
結果その灯りは人と人の内側をつなぐような不思議な力を引き出すのです。
おそらく私たちは、何も見えない暗闇を灯す光は古来から人々の希望であり、
寒さに凍える夜に手にした炎の存在が、体も心も芯から満たしてくれることを本能的に理解しているのではないでしょうか。